仕事を頑張ったことへの対価として、ボーナスとしてまとまった収入を得ることは誰しもうれしく感じるものだろう。だが、せっかくもらったそのお金も、使わずに貯めておくというケースが多いようだ。まとまったお金が入ったなら、買いたい物やしたい事の一つや二つが思い浮かぶのではないだろうか。口座に振り込まれたお金を見て、地元を離れて遠くで息抜きをしたり、普段行かない店でショッピングを楽しむといった光景を想像する人がいるかもしれない。しかし、そうはせずに、もらったお金をそのまま貯蓄に回してしまうということをする背景には、老後の生活への不安があるからだという声もある。
高齢化が顕著な世の中では、これから先のことに不安を抱く方も少なくない。実際に、多くの専門家は、退職後に年金だけで生活していくのは難しいと述べている。その言葉を聞くと、安定した生活を望み、しっかり貯金をしておこうと考えるのは自然なことである。そのため、ボーナスをもらった場合も、思うままに使わないようにするケースが多い。ボーナスの行方は、現在の贅沢よりも将来の安定を優先して、厳重に管理されるのだ。
ただし、もちろんすべての人がボーナスを貯蓄に回すわけではなく、ボーナスをしっかり使う人もいる。その例としては、旅行や食事などに使うケースが一般的だ。それも、日帰りの旅行や普段食べる食材にお金を使うのではない。長期的な休みを得てゆったりと羽をのばしたり、高級レストランで高級料理を楽しんだりするケースが多い。そのため、普段でもできるちょっとした贅沢や、いつでも買える生活用品に目を向ける人は少数派だ。